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Redefining Finance Through Dialogue

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金融経営研究所では、お金の絵本を作ることにしました。

「お金の起源って、こんな感じだったのでは?」というものです。

(完成まで毎週1ページずつ更新していく予定です)。

むかしむかし、サーベルタイガーがいた頃の話です。ある村に二人の兄弟がいました。
ぼくのお兄ちゃんは、村で一番強い。村では、誰もお兄ちゃんに勝てない。

お兄ちゃんは、自分をきたえる。お兄ちゃんは、どんどん強くなる。

サーベルタイガーが現れた。
みんなサーベルタイガーを見て、逃げだした。お兄ちゃんは、「サーベルタイガーと戦う」と言う。だいじょうぶかな、お兄ちゃん。

お兄ちゃんは、死んだ。村一番強かったのに。ぼくはひとりぼっちになった。

ぼくは弱い。
サーベルタイガーに勝つには、どうしたらいいの?村の誰もが弱いのに。

ぼくらは弱い。でも、みんな、力を貸してください。

小さな女の子が手をあげた。
みんなありがとう。

みんなが協力してくれた。 武器を作ってくれた人、ごはんを作ってくれた人、一緒に戦いに行ってくれる人、ありがとう。

みんなが協力してくれた。武器を作ってくれた人、ご飯を作ってくれた人、一緒に戦いに行ってくれる人、ありがとう。

サーベルタイガーをとりかこんだ。

ぼくらは勝った。ぼくは1人ぼっちじゃなかった。

みんなありがとう。手助けしてくれたみんなへ「ありがとう」の気持ちを込めて、この貝殻をあげるよ。

みんなも、その貝殻をありがとうの印として、使いはじめた。
【いつしか、ありがとうの印は、「おかね」と呼ばれるようになりました。】


© 2026 株式会社金融経営研究所
作:山口省蔵 絵:岡林 享代
無断転載・複製・改変を禁じます。


この絵本の出版のために、クラウドファンディングを行います。ぜひ、ご協力をお願いします。

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この絵本の解説

1.おかねの始まり

おかねの始まりについては、物々交換が不便であったため、交換の媒介として生まれた、という説が有力でした。交換の媒介がおかねの機能でもあるので、そう考えるのも自然なことです。

しかし、ヤップ島には、大きな石でできたおかねがありました。動かせないほど大きいおかねが交換の媒介として使われたとは考えにくいです。

こうしたこともあり、最近では、おかねは貸し借りの記録(「○○さんにこれだけの借りがある」と石に記録した)から始まった、との説も有力になっています。

(ヤップ島の石貨イメージ)

家庭の中では、誰かに何かをもらう・してもらう、何かをあげる・してあげることの多くは、見返りを期待せずに行われています。人と人とのやりとりの始まりを家族の関係から考えると、物やサービスの提供は、「相手のため」という気持ちからはじまったのが自然だと思います。

もちろん、相手のために、何かをあげる・してあげる時の気持ちは、「ありがとう」(感謝)のほかにも、「すきだよ」(好意)だったり、「がんばってね」(応援)だったり、もあります。

ただし、おかねは、誰かから受け取り、さらに別の誰かへ渡していくものです。誰かから受け取った「すきだよのしるし」を他の人には渡しにくいと思うのですが、「ありがとうのしるし」であれば、何かをもらう・してもらうことへの感謝として、別の人にも渡しやすいのではないか、と思いました。

これらのことから、私は、「おかねという交換の媒介になっていく最初のものは、ありがとうのしるしだったのではないか」と考え、この物語を作りました。

2.人々のつながりとおかね

人は大型肉食獣に一人で勝てるほど強くありません。人類が地球上の動物の中でも圧倒的に強くなれたのは、「多数で協力できる」という特性を持っていたからです。

人が多数で協力するようになったのは、一人ひとりが弱いからです。お互いの弱さを受け止め合うことで、つながりを大切にすることができます。

そのつながりによって、おかねは生まれました。一人きりで自給自足の生活をする人におかねは必要ありません。おかねの前に、まず人々のつながりがあります。現代では、遠い国で取れた食材が運ばれてきます。それを料理してもらって食べることができます。

このように、顔も名前も知らない人々どうしが協力するための道具(交換の媒介)として、おかねは使われるようになっています。

私は、おかねの始まりの前に、弱い人どうしのつながりと協力の物語があったはずだ、と考えました。

3.金融という仕事

私は、長く、金融業界で働いてきました。しかし、金融業界では、たびたび自分たちの利益を優先し、顧客をないがしろにする事件が起きました。その背景として、金融業界で働く人々に、「自分たちの職業である金融とは何か?」という問いが十分に共有されていないことを感じます。

金融は、人々のつながりの上に成り立つビジネスです。その上で、金融とは、「ありがとうのしるしを託される仕事・託す仕事」だと思っています。そんな素晴らしい職業だと分かってほしいです。

金融業界で働く人々が、この本を子どもにみせて、「お父さん・お母さんの仕事は、ありがとうのしるしを扱う仕事なんだよ」と語ってくれるようになったら、うれしいです。

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